▽トランプ氏は先週、メキシコとカナダの輸入品に対する25%の関税を予定通り3月4日に発動させると表明。フェンタニルを含む違法薬物の流入が続いていると指摘した。
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米国のラトニック(Howard Lutnick)商務長官は2日、メキシコとカナダへの関税について、トランプ(Donald Trump)大統領が計画している25%ほど高くならないと言及した。
ラトニック氏はフォックスニュースのインタビューで、「予定通り3月4日にメキシコとカナダの輸入品に関税をかけることになり、その規模について話し合いが続いている」と語った。
トランプ氏は先週、メキシコとカナダの輸入品に対する25%の関税を予定通り3月4日に発動させると表明。フェンタニルを含む違法薬物の流入が続いていると指摘した。
またトランプ氏はそれに合わせて中国に対し、さらに10%の追加関税を上乗せすると明らかにした。
トランプ氏は米国に輸入される全ての鉄鋼・アルミニウム製品に25%の関税を課す大統領令や「相互関税」令にも署名済みだ。これは4月に発効する予定。
ラトニック氏はインタビューの中で、「メキシコとカナダは米国との国境を守るためにそれなりの仕事をしている」と述べ、頑張り次第で関税を免除する可能性があると示唆した。
トランプ氏は不法移民とフェンタニルの流入を阻止するために国境警備を強化。中南米の8つの麻薬カルテルを外国テロ組織に指定したり、不法移民を本国や第三国に送還している。
フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍、ヘロインの50倍といわれている。
米国では過去10年間で45万人以上が合成オピオイドの過剰摂取で死亡、数百万人が中毒になっている。その最大の要因がフェンタニルである。
メキシコ政府は米国境に1万人規模の軍隊を展開。カナダ政府もフェンタニルの流入対策を強化した。
米国に流入するフェンタニルの99.99%がメキシコ産である。メキシコの麻薬カルテルは中国やインドから合成オピオイドの前駆体化学物質を輸入。国内で加工し、米国などに密輸してきた。
トランプ氏は先週、「メキシコとカナダからわが国に流入する麻薬は依然として非常に多く、容認できないレベルだ」と述べていた。