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▽爆発はM23が支配するブカブ市内の住民説明会の会場で27日に発生。少なくとも2回爆発が起きたと伝えられている。
2025年2月27日/コンゴ民主共和国、南キブ州ブカブ、M23の集会が開かれた会場(AP通信)

アフリカ中央部・コンゴ民主共和国の南キブ州ブカブの反政府集会で発生した爆発について、同国最大の反政府勢力M23(3月23日運動)は2月28日、民間人13人が死亡、多数が負傷したと明らかにした。

爆発はM23が支配するブカブ市内の住民説明会の会場で27日に発生。少なくとも2回爆発が起きたと伝えられている。

この説明会はM23が主催し、「コンゴ川同盟」の指導者コルネイユ・ナンガア(Corneille Nangaa)氏も出席していた。

コンゴ軍によると、ルワンダ軍とM23がブカブの中央広場に集まった群衆に向けてロケット弾と手榴弾を発射したという。

コンゴ内務省はX(旧ツイッター)への投稿で、「ルワンダ軍とテロリスト勢力は、民間人に対し爆撃と実弾射撃を行った」と書いた。

しかし、M23のナンガア氏はこれを否定。チセケディ(Félix Tshisekedi)大統領が軍に攻撃を指示し、民間人を殺害したと主張した。

ナンガア氏は27日の声明で、「会場に投げ込まれた手榴弾はチセケディの同盟国ブルンジの部隊が使っているものと同じだった」と述べた。

ブルンジ軍の報道官は声明で、ブカブの爆発に言及せず、「ブカブにはブルンジ軍の兵士は1人もいない」と強調した。

M23が主導するコンゴ川同盟は1月末に東部・北キブ州の最大都市ゴマを占領。その後、東部第2の都市である南キブ州ブカブに進軍、制圧した。

M23は2月初めに一方的に停戦を宣言したが、ゴマ郊外ではそれ以降も激しい戦闘が続いているとみられる。

国連はM23がゴマを制圧して以来、3000人近くが死亡、約2900人が負傷したと報告していた。トゥルカ氏はこの数を上方修正した。

欧米諸国は隣国ルワンダによるM23への軍事支援を非難。一部の国は援助停止を決めている。

ルワンダ軍はM23を積極的に支援し、ゴマ市内で堂々と活動中。ゴマ郊外でコンゴ軍と交戦中という情報もある。

ルワンダ大統領府は1月末、「コンゴとの全面戦争に応じる用意がある」と表明した。

ロイター通信はブカブの会場にいたという目撃者の話しとして、「ある攻撃者がM23の車列に手榴弾を投げ込もうとしたが、目標を外れ、民間人が爆発に巻き込まれた」と伝えている。

もう1人の目撃者はロイターに、「手榴弾が爆発するのが早すぎた」と語った。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、13年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。21年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ、米国、国連安保理はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダは長年、この主張を否定してきた。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。ルワンダはコンゴ政府が組織的に大虐殺の加害者であるフツ族を匿っていると主張している。

ルワンダ大虐殺の犠牲者は80万~100万人と推定されている。フツ族の過激派はツチ族だけでなく、フツ族の穏健派も殺害した。

国連はコンゴ国内で活動するルワンダ兵を最大4000人と推定している。

政府とM23による戦争は世界最大級の人道危機に発展。700万人以上が避難を余儀なくされている。

ゴマには国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の本部と南部アフリカ地域圏の基地があり、郊外の避難民キャンプでは数百万人がテント生活を送っている。

M23はブカブから30キロほど離れた地点にある空港も占拠した。

国連はこの紛争が1990年代から2000年代の第2次コンゴ戦争のような規模に発展することを恐れている。この戦争では500万~600万人が死亡したと推定されている。

M23は首都キンシャサを制圧し、チセケディ氏を追放すると宣言している。

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