▽ヨルダンはアサド政権時代にシリア南部を支配していた親イラン民兵がカプタゴン(アンフェタミン系薬物)を密輸し、利益を上げていると非難してきた。
とシリアのシャラア暫定大統領(ロイター通信).jpg)
ヨルダンのアブドラ2世国王(King Abdullah II)とシリア暫定政権のシャラア(Ahmed al-Sharaa、通称ジャウラニ)大統領が26日、ヨルダンの首都アンマンで会談し、麻薬や武器の密輸から国境を守るために協力することで合意した。
シャラア氏の海外訪問はサウジアラビア、トルコに次いで3カ国目。ヨルダンはアサド政権時代、シリアから流入する麻薬や武器に悩まされてきた。
ヨルダンの国営メディアによると、アブドラ氏はイスラエル軍が25日遅くにシリア・ダマスカス南部とヨルダン国境近くを空爆したことを非難したという。
ヨルダンはアサド政権時代にシリア南部を支配していた親イラン民兵がカプタゴン(アンフェタミン系薬物)を密輸し、利益を上げていると非難してきた。シャラア氏はカプタゴンを根絶すると表明している。
カプタゴンは「貧乏人のコカイン」と呼ばれ、アラブ諸国や欧州などで人気を集めている。シリア内戦でもカプタゴンが出回り、多くの戦闘員が恐怖心を薄れさせるために使用したとされる。
シリアのカプタゴン産業の規模は数十億ドルと推定されている。
アブドラ氏は25日から始まったシリア国民対話会議を歓迎し、「国民の願望を達成する、シリア再建に向けた重要な一歩だ」と評価した。
またアブドラ氏はシリアの再建を支援する用意があると表明。電力とガスを供給することで、深刻な電力不足を緩和する手助けをすると約束した。