▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は16日午前の時点で4万8271人、負傷者は11万1693人となっている。
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イスラエル軍が16日、パレスチナ・ガザ地区南部ラファで活動していたパレスチナ人警察官3人を殺害した。イスラム組織ハマスが明らかにした。
それによると、3人は援助物資を積んだトラックのルートを確保するために、この地域に配備されていたという。
ハマスは声援でイスラエルを非難し、国際社会に対し、イスラエルに圧力をかけ、停戦合意を遵守させるよう求めた。
ハマスはイスラエルが瓦礫を撤去するための機材や、避難民のためのシェルターの搬入を妨害することで、停戦協定に違反していると繰り返し主張している。
また、治療を必要とする負傷者がエジプトで治療を受けるために出国することも阻止されているという。
ガザ停戦は1月19日に発効。それ以来、地区内でイスラエル軍の大規模攻撃は確認されていないが、散発的な発砲が何件が報告されている。
多くの市民が瓦礫の山と化した自宅に戻り、家族の遺品や使えそうな家具を探している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は16日午前の時点で4万8271人、負傷者は11万1693人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万2000人と推定されている。
イスラエル軍によると、今回の空爆は近くに配備されたイスラエル軍に向かって移動していた「武装兵」を標的にしたものだという。この武装兵が死亡した警察官とみられる。
ハマスは住民に対し、イスラエル軍に近づかないよう改めて呼びかけた。
ガザの保健当局は16日、イスラエル軍がエジプトの病院で治療を受ける予定だった数十人の患者の出国を阻止したと明らかにした。
<停戦協定の概要>
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。6週間続く予定。
▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。
▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。
▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。
▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。
▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。
▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。
▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。
▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。
▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。