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▽サラ氏は昨年11月、自身が暗殺された場合、マルコス・ジュニア氏とその妻、下院議長を殺害するために暗殺者と契約を結んだと明らかにした。
フィリピンのマルコス・ジュニア大統領(右)とサラ・ドゥテルテ副大統領(ロイター通信)

フィリピンのマルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領は6日、議会下院(定数316)がサラ・ドゥテルテ(Sara Duterte)副大統領の弾劾決議案を可決したことについて、上院の審議を見守ると述べ、距離を置いた。

下院は5日、弾劾決議案を賛成多数で可決し、上院(元老院、定数24)に送った。

マルコス・ジュニア氏は記者団に対し、「政府はこの問題に関与せず、議会に委ねる」と語った。

またマルコス・ジュニア氏は「どういう結果になろうと、国会の決定に従う」と強調した。

サラ氏は昨年11月、自身が暗殺された場合、マルコス・ジュニア氏とその妻、下院議長を殺害するために暗殺者と契約を結んだと明らかにした。

当局はこの事態を受け、サラ氏に召喚状を送り、マルコス・ジュニア氏との争いの詳細を明らかにするよう命じた。

マルコス・ジュニア氏とサラ氏は22年の大統領選で勝利して以来、何度も対立してきた。フィリピンでは副大統領も選挙で選出するため、同国を代表する2つの勢力がポストを占める結果となった。

マルコス家とドゥテルテ家はフィリピンで最も強力な一族であり、激しい権力争いを繰り広げてきた。

今回の暗殺論争の背景にはサラ氏の父であるドゥテルテ(Rodrigo Roa Duterte)前大統領とマルコス・ジュニア氏の確執がある。マルコス政権は国際刑事裁判所(ICC)の要請に応じ、ドゥテルテ氏の身柄引き渡しを検討している。

サラ氏は公的資金を不正に使用し、説明のつかない富を蓄えたという疑惑にも直面している。

下院は現在、サラ氏が受け取った6億1250万フィリピンペソ(約16億円)の政治資金の不正使用疑惑を調査している。サラ氏はこれらの疑惑を全て否定している。

マルコス・ジュニア氏はSNSにも声明を投稿。「国会の決定が全てである」と書いた。

上院議長は6日、弾劾決議案の採決時期について、「5月の上院選挙で12議席が改選された後になる」と明らかにした。

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