▽パナマは2017年、台湾との国交を断絶し、一帯一路構想を公式に支持。これを支持する最初の中南米諸国となった。
ルビオ(Marco Rubio)米国務長官は3日、中米パナマ政府が中国の大経済圏構想「一帯一路」への参加を打ち切ったことを歓迎し、「米国との関係が大きく改善した」と表明した。
ルビオ氏は前日、ムリノ(José Raúl Mulino)大統領と会談した際、中国によるパナマ運河への影響と支配を終わらせるための措置を講じるよう求めていた。
トランプ(Donald Trump)大統領はパナマ運河の通行料が高騰していることに不満を示し、パナマ政府に運河の管理権を米国に返還するよう求めている。
トランプ氏は先月の就任式演説でもパナマ運河に言及。「パナマ政府が約束を破り、運河を中国に譲り渡した」と主張した。
ムリノ氏は2日、ルビオ氏との会談後の記者会見で、「中国のプロジェクトに貢献するというパナマの合意は更新されず、早期に打ち切る可能性がある」と発表した。
またムリノ氏はこの合意が2~3年で期限切れになると述べたが、詳細には触れなかった。
ルビオ氏はX(旧ツイッター)への投稿でパナマ政府の決定を歓迎。「ムリノ大統領による一帯一路からの離脱という決定は米パナマ関係と自由なパナマ運河に勝利をもたらした」と述べた。
またルビオ氏は「米国の国家安全保障を守りぬくというトランプ大統領のリーダーシップは本当に素晴らしい」と称賛した。
米国は1914年にパナマ運河を建設し、何十年もの間、運河周辺の領土を管理してきた。しかし、米政府は共同管理の期間を経て、1999年に運河の管理権をパナマ政府に引き継いだ。
米国はパナマの最大の貿易相手国であり、2012年に米国・パナマ自由貿易協定(FTA)を結んでいる。
パナマは2017年、台湾との国交を断絶し、一帯一路構想を公式に支持。これを支持する最初の中南米諸国となった。