▽容疑者は350人以上の死者を出した2021年7月の暴動で暴力を扇動した罪などに問われている。
南アフリカのズマ（Jacob Zuma）前大統領の娘であるズマ・サンブドラ（Duduzile Zuma-Sambudla）容疑者が逮捕された。現地メディアが30日に報じた。
それによると、容疑者はテロを扇動した疑いで送検され、30日に出廷する予定。
容疑者は350人以上の死者を出した2021年7月の暴動で暴力を扇動した罪などに問われている。
国家警察は声明で、「ズマ・サンブドラは30日に送検され、テロリズムおよびその関連活動を扇動し、民主主義を脅かし、暴力を煽った罪などに問われている」と述べた。
また警察は21年の暴動に言及。「捜査当局はこの国を未曽有の混乱に陥れた容疑者を追跡し、証拠を集めてきた」と強調した。
ズマ氏の政党は容疑者が逮捕されたことを認めている。
捜査当局は容疑者がX（旧ツイッター）でズマ氏の逮捕に抗議し、支持者に暴動を起こすよう促したとして捜査してきた。
高等裁判所は2018年、ズマ氏が1990年代の武器取引に関連する16件の汚職、ゆすり、詐欺、マネーロンダリングなど、合計783件の違法な取引に関与したという告発を支持。ズマ氏は21年7月に出頭、収監された。
ズマ氏の支持者はこれに激怒。ズマ氏の釈放を求める街頭デモを行い、その後、南東部クワズール・ナタール州や北西部ハウテン州などで暴動に発展、多くの小売店や企業が略奪被害に遭った。
その結果、治安部隊の取り締まりなどにより350人以上が死亡、数千人が負傷し、5000人以上が逮捕された。
ズマ氏はその後、1年3カ月の実刑判決を受け、22年10月に刑期を終え釈放された。
