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▽3カ国の軍事政権指導者は昨年1月、ECOWASからの脱退を一方的に宣言。正式な脱退手続きには1年以上かかる。
2022年10月14日/ブルキナファソ、首都ワガドゥグ、トラオレ大尉の大統領就任を祝う人々(Kilaye Bationo/AP通信)

西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は29日、マリ、ブルキナファソ、ニジェールが正式に脱退したと発表した。

ECOWASは声明で、「この1年、3カ国に決定を見直すよう繰り返し求めてきたが、交渉は失敗に終わった」と述べた。

3カ国の軍事政権指導者は昨年1月、ECOWASからの脱退を一方的に宣言。正式な脱退手続きには1年以上かかる。

3カ国は10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。

しかし、3カ国は軍事クーデター後、旧宗主国フランスや米国との関係を断ち、サヘル諸国連合(AES)を形成してロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、一般市民を巻き込みながら過激派を掃討している。

ECOWASは声明の中で、「ECOWASの門戸は開かれたままであり、3カ国に対し、ECOWAS許可証による域内の自由な移動を含む加盟国としての特権を維持するよう要請した」と述べた。

またECOWASは「3カ国が再加盟を望むのであれば、いつでも応じる用意がある」とした。

さらに、サヘル地域でイスラム過激派の暴力が急増していることについて、「ECOWASはこの地域が抱える課題に取り組むうえで、加盟国だけでなく、関係国との連携も強化していきたい」と述べた。

アナリストたちはこの離脱について、「法の支配の維持という点で市民の期待を何度も裏切ってきたECOWASの存在自体に疑問を投げかけている」と指摘した。

アフリカ西部でこの数年、軍事クーデターが相次いでいる。

ECOWASは加盟国の「経済統合の促進」を目的に1975年に創設された。

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