スポンサーリンク
▽EU加盟27カ国の外相はこの問題について協議し、解除に向けて準備を進めている。
シリア、首都ダマスカスの市場(Getty Images)

フランスのバロ(Jean-Noel Barrot)外相は27日、シリアに対するEU制裁の一部が解除されると明らかにした。

バロ氏はブリュッセルの記者団に対し、「シリアの安定化を支援するEUの取り組みの一環として、アサド旧政権時代に科したEU制裁の一部を段階的に解除する予定だ」と語った。

EU加盟27カ国の外相はこの問題について協議し、解除に向けて準備を進めている。

アサド(Bashar Assad)前大統領は先月初め、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。

EUは2011年、アサド旧政権による市民への弾圧に対抗して、政府関係者や組織に対する資産凍結など、厳しい制裁を科した。

最終的に制裁リスト入りした個人は316人、団体は86まで増加した。

バロ氏は「エネルギーと運輸部門、そして財政安定化の鍵となる金融機関に適用されていた特定の制裁を解除することになる」と述べた。

米国とEUの制裁によって、シリアは世界の資本市場へのアクセスを完全に遮断された。

アサド氏はこれに対抗するため、湾岸の同盟国イランやロシアと連携。兵器やカプタゴン(アンフェタミン系薬物)の密売で外貨を獲得した。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク