▽タリバンは2021年に政権を奪取して以来、シャリア(イスラム法)の解釈に基づき、小学6年生以上の女子教育を禁じ、女性の就労機会を奪い、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)の着用を義務付け、屋外での活動を厳しく制限してきた。
国際刑事裁判所(ICC)のカーン(Karim Khan)主任検察官がアフガニスタン・タリバン暫定政権の幹部2人の逮捕状を請求した。
カーン氏は23日の声明で、タリバンの最高指導者アクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師と武装組織ハッカニ・ネットワークの幹部である最高裁長官ハッカニ(Abdul Hakim Haqqani)氏の逮捕状を請求したと明らかにした。
カーン氏は2人が女性の権利を奪っているとして、「人道に対する罪」で告発するとしている。
またカーン氏は「ジェンダーに基づく迫害は人道に対する罪に相当する」とした。
LGBTQ+(性的少数者)に対する迫害が人道に対する罪と見なされたのは史上初である。
タリバンは2021年に政権を奪取して以来、シャリア(イスラム法)の解釈に基づき、小学6年生以上の女子教育を禁じ、女性の就労機会を奪い、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)の着用を義務付け、屋外での活動を厳しく制限してきた。
人権団体はタリバン指導部に対するICCの決定を称賛した。
カーン氏は声明の中で、「タリバン政権下のアフガンでは真正かつ効果的な調査が行われる見込みがなくなったため、調査を再開したい」と述べた。
しかし、人権団体はタリバンとイスラム国(ISIS)による犯罪に焦点を当てるというカーン氏の決定を批判した。
カーン氏は駐留米軍による犯罪など、他の捜査の優先順位は下げるとした。
カーン氏の前任であるベンソーダ(Fatou Bensouda)前主任検察官はアフガン政府軍、タリバン、米軍、米国の対外情報工作員による過去の犯罪の調査を開始する承認を2020年に得た。
トランプ前政権は米国人を調査対象とするICCの決定に激怒し、ペンソーダ氏らを制裁リストに追加した。