▽事件は22日に発生。国連開発計画(UNDP)プロジェクトの警備に当たる兵士を乗せた車列が待ち伏せ攻撃を受け、2人が死亡、12人が負傷したという
フィリピン南部バシラン州で国連開発計画(UNDP)のプロジェクトの警備に当たっていた陸軍兵士2人が武装集団に殺害された。軍当局が23日、明らかにした。
それによると、事件は22日に発生。UNDPプロジェクトの警備に当たる兵士を乗せた車列が待ち伏せ攻撃を受け、2人が死亡、12人が負傷したという
軍は声明で、「部隊はこの銃撃戦でモロ・イスラム解放戦線(MILF)の戦闘員2人を無力化した」と述べた。
MILFはフィリピン最大のイスラム系反政府武装勢力。2014年に政府と和平協定を結んだ。これにより、戦闘員数千人が生活支援と引き換えに武器を置き、社会復帰を果たした。この移行プロセスは2025年まで続く。
陸軍によると、UNDPの職員は兵士と一緒に移動していなかったという。
陸軍の報道官は声明で、殉職した兵士に哀悼の意を表し、法執行機関と連携してこの襲撃に関与した個人またはグループを摘発すると強調した。
また報道官はMILFに対し、襲撃に参加もしくは関与した者を特定し、警察に引き渡すよう要請した。
フィリピン南部ではゲリラ組織「バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)」やイスラム地下組織「ジェマ・イスラミア(JI)」などによるテロ攻撃が相次いでいる。BIFFはMILFから分離したゲリラ組織のひとつである。