▽サヘルの治安状況は3カ国の軍政が発足して以来、悪化している。
アフリカ西部のマリ、ブルキナファソ、ニジェールがイスラム過激派による暴力の増加に対処するため、合同部隊を創設し、サヘル地域に配備する。ニジェール軍政が22日、明らかにした。
ニジェール軍政の報道官は22日に放送された国営テレビのインタビューで、「サヘル諸国連合(AES)の屈強な兵士5000人が3カ国に配備される予定であり、すでにいくつかの共同作戦が実施されている」と語った。
また報道官は合同部隊について、「独自の要員、航空、陸上、情報資源、調整システムを持つことになる」と説明した。
この3カ国は旧宗主国フランスと連携して、10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。
しかし、3カ国は軍事クーデター後、フランスや米国との関係を断ち、AESを形成してロシアに接近。マリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、一般市民を巻き込みながら過激派を掃討している。
サヘルの治安状況は3カ国の軍政が発足して以来、悪化している。
国連によると、3カ国での暴力により、この半年で少なくとも3500人が死亡し、約260万人が避難民となっている。
3軍政は昨年、50年の歴史を持つ西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)から一方的に離脱した。