▽車列はカイバル・パクトゥンクワ州クラム地区に向かう途中、襲撃を受けた。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で正体不明の武装集団が食料などの物資を輸送中の車列に攻撃を仕掛け、少なくとも5人が死亡した。警察が17日、明らかにした。
それによると、車列は同州クラム地区に向かう途中、襲撃を受けたという。
警察は声明で、「このテロ攻撃により、治安要員2人とトラックの運転手3人が死亡した」と明らかにした。
また警察は5人のトラック運転手が行方不明になり、「物資は全て燃やされた」と非難した。
クラム地区では昨年11月にイスラム教シーア派とスンニ派の対立が激化。武装集団がシーア派の信徒を乗せたバスや車を攻撃し、52人が死亡した。逮捕者は出ていない。
この攻撃後、いくつかの地域で敵対するグループによる報復が相次ぎ、少なくとも130人が死亡、200人以上が負傷した。
その結果、クラム地区に通じる幹線道路は全て封鎖され、食料、医薬品、燃料の輸送が困難になった。
両派は今月初め、地区内の地下壕を解体し、武器を政府に引き渡すことで合意。和平を約束した。
物資輸送は先週再開され、多くのトラックが食料や医薬品などを運び込んでいる。
現地メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。シーア派とスンニ派の指導者はこの攻撃を非難し、警察に容疑者を捕らえるよう要請した。
カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くに同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。