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▽暫定政権は周辺国や西側諸国と積極的に会談し、内戦を終結させる取り組みを推進している。
2025年1月15日/シリア、首都ダマスカス、国連人権高等弁務官事務所のターク高等弁務官(AP通信)

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のターク(Volker Turk)高等弁務官が15日、シリアの首都ダマスカスで暫定政権の指導者であるジャウラニ(Abu Mohammad Al-Julani、本名アフマド・シャラ)氏と会談した。

ターク氏は記者会見で西側諸国に対し、シリアに科している制裁を解除し、復興に向けた取り組みを支援するよう改めて呼びかけた。

またターク氏は暫定政権と国家機関に対する国民の信頼を高めるため、内戦の被害者に手厚いサポートを提供するよう促した。

アサド(Bashar Assad)前大統領は先月初め、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。

ジャウラニ氏は記者団に対し、「すべてのシリア人の人権を尊重する」と述べ、「暫定政権は社会的結束と制度改革に取り組む」と約束した。

暫定政権は周辺国や西側諸国と積極的に会談し、内戦を終結させる取り組みを推進している。アサド派と反体制派の戦いは事実上終結したが、イスラム国(ISIS)を含むイスラム過激派との戦いは終わっていない。

シリア内戦の犠牲者は50万~60万人と推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。国連は再建費用を数百億ドルと見積もっている。

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