▽ミラノビッチ氏は勝利演説で「次の5年間も国民のために誠実に働く」と誓った。
クロアチアで12日、大統領選決選投票が行われ、現職のミラノビッチ(Zoran Milanović)大統領が地滑り的勝利を収めた。
選挙管理委員会によると、開票率99.9%時点でミラノビッチ氏の得票率は75%、与党・クロアチア民主同盟(HDZ)のプリモラツ(Dragan Primorac)氏に大差をつけた。投票率は速報値で44%、
ミラノビッチ氏は勝利演説で「次の5年間も国民のために誠実に働く」と誓った。
またミラノビッチ氏は「私の仕事ぶりが評価されたことを嬉しく思う」と述べた。
クロアチアの大統領は儀礼的な存在に過ぎないが、、外交政策、防衛、安全保障に関する発言権を持っている。
ミラノビッチ氏は58歳。過去に首相を務めたことがあり、前回の大統領選で当時のグラバルキタロビッチ(Kolinda Grabar-Kitarovic)大統領を破って初当選を果たした。
ミラノビッチ氏とHDZのプレンコビッチ(Andrej Plenkovic)首相はライバル関係にある。
ミラノビッチ氏はウクライナ支援に否定的な考えを示し、プレンコビッチ氏と激しく対立。両者の口論は最近のクロアチアの政治を特徴づけている。
プリモラツ氏は大学教授であり、自らを統合派、ミラノビッチ氏を分裂派として描いてきたが、支持を伸ばすことはできなかった。
クロアチアの人口は約380万人。EUとNATO加盟国であり、インフレ、汚職、労働力不足に悩まされている。