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▽タヤーニ外相は9日、首都ローマで米国、イギリス、フランス、ドイツ、EUによる外相会議を主催。トルコとサウジアラビアの高官とも電話で会談した。
2025年1月9日/イタリア、首都ローマ、タヤーニ外相(ロイター通信)

イタリアのタヤーニ(Antonio Tajani)外相は9日、シリアの政権移行を奨励するため、同国に対する経済制裁を見直すよう同盟国に呼びかけた。

タヤーニ氏は10日にシリア・ダマスカスを訪問し、暫定政権のジャウラニ(Abu Mohammad Al-Julani、本名アフマド・シャラ)氏らと会談する予定だ。

タヤーニ氏は9日、首都ローマで米国、イギリス、フランス、ドイツ、EUによる外相会議を主催。トルコとサウジアラビアの高官とも電話で会談した。

タヤーニ氏はアサド旧政権崩壊後のシリアについて、「イタリアはシリア国民が必要とする医療への民間投資について提案する用意がある」と述べた。

またタヤーニ氏は「全てのシリア人が平等に権利を認められることが重要だ」と強調。政変を主導したタハリール・アルシャーム機構(HTS)が中心となって国を運営し、キリスト教やその他少数派が疎外されるのではないかという懸念に言及した。

HTSは内戦下のシリアで活動してきた反政府勢力のひとつ。「国際テロ組織アルカイダ」のシリア支部とみなされ、米政府はジャウラニ氏に1000万ドルの懸賞金をかけている。

タヤーニ氏は「暫定政権からの初期のメッセージは前向きなものであり、国際情勢の安定につながる新たな局面を後押しするために、私は明日、ダマスカスに向かうつもりだ」と述べた。

またタヤーニ氏は「EUはシリアに対する制裁を変更する可能性について議論すべきだ」と指摘。「アサドはもうそこにいない」と述べた。

アサド(Bashar Assad)前大統領は先月初め、HTS率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。

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