▽戦闘が激化しているスーダンの3州から今も多くの難民が流入しており、その大半が女性と子供だという。
スーダンとスーダンの国境付近、国連が運営する難民キャンプ(MSF)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は25日、アフリカ東部・南スーダンに3週間足らずで8万人以上のスーダン難民が流入したと明らかにした。

それによると、戦闘が激化しているスーダンの3州から今も多くの難民が流入しており、その大半が女性と子供だという。

国連が運営する難民キャンプに逃げ込んだ女性はAP通信の取材に対し、「軍隊が集落に入った後、銃撃戦が始まり、何も持たずに逃げ出した」と語った。

国連によると、スーダン国境沿いには複数の難民キャンプがある。そのほぼ全てで資源が足りず、その場しのぎのシェルターに難民を収容しているという。

人々の栄養状態は極めて悪く、国連が定める最低基準を下回っている。清潔な水も不足し、コレラにより数百人が死亡、1カ月で1000人以上が感染したキャンプもある。

UNHCRは声明で、「2週間前に現地入りしたチームは数百人を保護できるキャンプを設置し、現在、5000人以上の難民を受け入れ、対応に苦慮している」と述べた。

スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が南スーダンなど、周辺国に逃れたと推定されている。

何千人もの難民を受け入れている国境の集落のひとつでは国境なき医師団(MSF)と赤十字も対応に苦慮している。

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