▽カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、200件近くの訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。
2023年5月9日/パキスタン、首都イスラマバード郊外、カーン前首相の逮捕に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

パキスタンの軍事法廷が昨年5月の首都イスラマバード襲撃事件に関与したとして、カーン(Imran Khan、服役中)元首相の支持者25人に禁固刑を言い渡した。現地メディアが21日に報じた。

この事件はカーン被告が逮捕された後に発生。数千人の支持者がイスラマバードに押し寄せ、その一部が軍事施設や陸軍高官の自宅を襲撃し、火を放った。

陸軍の広報部は声明で、「この致命的なテロ攻撃に関与した11人が軍法会議で禁固2~10年、14人が禁固10年を言い渡された」と明らかにした。

25人の身元、認否、罪状は明らかにされていない。軍は25人が23年5月の騒乱時に軍施設を襲撃し、高官の家に放火したと主張。これを「テロ攻撃」と呼んだ。

陸軍の広報部は声明の中で、「イムラン・カーンとその取り巻きたちは自分勝手な振る舞いを反省し、法の上に立つことはできないと思い知らされた」と述べた。

また広報部は「この恐るべきテロ攻撃に関与した者たちは軍事法廷による反テロ裁判にかけられ、罰せられるだろう」と強調した。

この暴動では少なくとも8人が死亡、数百人が負傷し、大勢が逮捕されたと伝えられている。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは21日、この判決を非難し、裁判記録を開示するよう要求した。

カーン被告は2022年の不信任決議で弾劾され、翌年5月に逮捕。現在、200件近くの訴訟を抱え、ラワルピンディの刑務所に収監されている。

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