◎この地域の市民約340万人が「いつ餓死してもおかしくない緊急レベルの飢餓」に直面し、その数はこの夏以降、70%増加した。
チャド、スーダン国境近くの難民キャンプ(Getty Images)

国連の世界食糧計画(WFP)は20日、西アフリカと中央アフリカで4000万人以上が食料の確保に苦労し、その数は来年半ばまでに5200万人に達する恐れがあると警告した。

それによると、この地域の市民約340万人が「いつ餓死してもおかしくない緊急レベルの飢餓」に直面し、その数はこの夏以降、70%増加したという。

WFPはレポートの中で、「紛争、大量避難、経済的不安定、気候変動が壊滅的な食料不安を引き起こしている」と強調した。

サハラ砂漠以南のサヘル地域ではスーダン内戦やイスラム過激派との紛争など、地域全体で2000万人以上が避難を余儀なくされている。

今年初めにはナイジェリアとチャドで大規模な洪水が発生。この地域の混乱に拍車をかけた。

WFPによると、4000万人超という数字は脅威的ではあるが、昨年同時期から770万人減少しているという。

WFPはこの減少について、「降水量が平年を上回り、安全保障がわずかに改善したため」としているが、今後も改善が続くとは考えにくい。

世界銀行によると、西アフリカと中央アフリカの人口は5億人以上。その1割が来年、食料不安に直面する可能性がある。

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