◎犯行声明を出した組織は確認されていない。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の警察署に正体不明の武装集団が押し入り、警察官2人を殺害した。警察が17日、明らかにした。
それによると、事件は同州北ワジリスタンの近郊にある警察署で発生。オートバイに乗った武装集団が銃を乱射し、警察官2人が死亡、3人が負傷した。武装集団は現場から逃走した。
犯行声明を出した組織は確認されていない。
内務省は声明で亡くなった警察官に哀悼の意を表した。また同省は事件の背後に同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)がいると述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くにTTPが関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
11月にはカイバル・パクトゥンクワ州バヌ-の陸軍駐屯地に爆発物を積んだ車が突っ込み、陸軍兵士12人が死亡。TTPから分離したイスラム原理主義組織ハーフィズ・グル・バハドゥルが犯行声明を出した。