◎2隻は約9200トンのマズート(重質で低品質の石油製品)を輸送していた。
2024年12月15日/ウクライナ南部、ケルチ海峡で暴風雨により大破した石油タンカー(Russian Southern Transport Prosecutor's Office)

ロシアとウクライナを隔てるケルチ海峡でロシアの燃料タンカー2隻が遭難した事故について、国営メディアは16日、このうち1隻から推定3700トンの燃料油が流出したと報じた。

2隻は15日未明、ウクライナ南部のクリミア半島沖で航行不能に陥った。

ロシア非常事態省によると、遭難したのはヴォルゴネフチ212号とヴォルゴネフチ239号。クリミア半島とクラスノダール地方を隔てるケルチ海峡を通過中に「損傷」し、航行不能に陥ったという。

2隻は約9200トンのマズート(重質で低品質の石油製品)を輸送していた。SNSに投稿された動画には黒い液体が波間を漂う様子が映っていた。

国営タス通信はヴォルゴネフチ212号の船首が引きちぎれ、ほぼ沈没したと伝えている。2隻はクリミア沖から8キロほどの地点で遭難したようだ。

国営テレビは情報筋の話しとして、「3700トンのマズートが流出したと推定される」と伝えている。

近郊のクラスノダール州政府は声明で、「流出した燃料はまだ海岸に到達していない」と述べた。

非常事態省によると、ヴォルゴネフチ212号は嵐の中転覆。乗組員13人のうち12人が救助され、1人が死亡したという。

もう1隻も14人の乗組員を乗せたまま漂流。このタンカーはその後、クラスノダール地方の港の沖合80メートル地点で座礁し、乗組員はその後救助された。

当局は15日に流出を確認したと報告。専門家がその影響を評価していると述べていた。

非常事態省は2隻が悪天候により「損傷」し、自力で航行できなくなったと述べていたが、それ以上の詳細は明らかにしていない。

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