◎ジュバランドはソマリアからの独立を目指す地区のひとつ。中央政府と対立している。
ソマリア、陸軍の兵士(Getty Images)

アフリカ東部・ソマリアの正規軍と南部の自治区ジュバランドの部隊が衝突し、銃撃戦に発展した。現地メディアが11日に報じた。

それによると、戦闘はジュバランドの郊外で11日早朝に発生。昼過ぎに沈静化したという。死傷者の情報はない。この地域はインターネットが遮断されているため、現地の状況を知る術はほとんどない。

AP通信は関係者の話しとして、「双方は互いを非難しているが、先制攻撃を仕掛けたのは正規軍とみられる」と伝えている。

ジュバランドはソマリアからの独立を目指す地区のひとつ。中央政府と対立している。

ジュバランドでは先月末に選挙が行われ、首長が3期目をスタートさせたばかりだ

中央政府は国家反逆罪と機密情報を外国に漏らした罪で首長の逮捕状を発行している。

ジュバランドはケニア国境に近く、戦略的にも貿易面でも重要な地域となっている。

中央政府は先月末、ジュバランド周辺に追加部隊を派遣した。

ソマリア軍は現在、アフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)の活動終了に伴い、軍施設などで引継ぎを行っている最中だ。AMISOMは任期は今月末で終了する。

ソマリアは2007年以来、AMISOMの支援を受けながらイスラム過激派組織アルシャバーブと戦ってきた。

ソマリア政府とアルシャバーブは戦争状態にある。

ソマリアはAMISOM撤退後、エジプトなどの平和維持部隊を受け入れる予定だ。

一方、政府は11日、ジュバランド軍が以前連邦軍が保持していた陣地を攻撃したと非難した。この陣地はアルシャバーブとの戦いの拠点になっているという。

政府は声明で、「正規軍の部隊はアルシャバーブに対する作戦の準備をしていた際、ジュバランド軍の攻撃を受けた」と非難した。

ジュバランド当局はこの主張を否定。「先に攻撃を仕掛けてきたのは連邦軍だ」と主張した。

政府はジュバランドの首長が憲法を無視して3期目をスタートさせたと非難している。ソマリア大統領の任期は2期8年まで。3選は禁じられている。

ジュバランドの野党も選挙結果に異議を唱え、独自の政府を立ち上げている。

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