◎トランプ次期米大統領はメキシコ政府に対し、移民と麻薬の流入を阻止するよう求めている。
メキシコ当局が米国国境を目指していた2つの移民キャラバンを解散させた。地元当局が11月30日、明らかにした。
それによると、数十人がメキシコ南部の都市にバスで送られ、他の移民は現地にとどまるよう命じられたという。
地元の人権団体は声明で、「このキャラバン解体はメキシコ政府と米政府の合意に基づき行われたように見える」と主張した。
1つ目のキャラバンはトランプ(Donald Trump)次期米大統領が当選を決めた11月5日にグアテマラ国境に近い南部タパチュラを出発。最盛期には約2500人が参加した。
このキャラバンは4週間かけてオアハカ州までの約430キロを歩いた。
オアハカ州の入国管理当局は疲れ切った移民たちに南部や中部への無料バスを提供している。
約1500人の移民からなる2つ目のキャラバンは11月20日に南部国境を出発。チアパス州郊外までの約225キロを進んだ。現地メディアによると、当局はそこで移民たちに20日間国内を自由に移動できる書類を渡し、そこにとどまるよう命じたという。
トランプ氏はメキシコ政府に対し、移民と麻薬の流入を阻止するよう求めている。米当局が昨年南部のメキシコ国境沿いで拘束した移民は約250万人。その7割がベネズエラ人であった。
メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は今週、トランプ氏と電話で話し、これらの問題を解決できると確信していると述べたが、移民問題についてトランプ氏とどのような話をしたかは明らかにしなかった。