◎9人はアフリカや中東の移民をギリシャを含む西欧諸国に入国させるため、偽の書類を作成し、移民に提供、数十万ユーロの利益を上げたとされる。
ギリシャの警察当局は28日、移民の不法入国を支援し、利益を上げたとして、人身売買組織の構成員9人を逮捕したと明らかにした。
それによると、9人はアフリカや中東の移民をギリシャを含む西欧諸国に入国させるため、偽の書類を作成し、移民に提供、数十万ユーロの利益を上げたとされる。
アテネ警察は声明で、「この組織は今年7月から活動し、移民をアテネ国際空港経由で移送するため、住居、衣類、旅行書類を提供し、その見返りとして、1人あたり3000~5000ユーロを徴収していた」と述べた。
警察は9人の身元と認否を明らかにしていない。
ギリシャ沿岸警備隊は28日、トルコ東部からサモス島へスピードボートで18人の移民を運んだ疑いでシリア人の男を逮捕したと発表した。
それによると、ボートは27日にサモス島沖で拿捕されたという。保護された18人のうち13人は子供であった。
サモス島沖では28日、不特定多数の移民を乗せた船が岩場で座礁し、子供2人を含む4人が死亡、16人が救助された。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。
サモス島沖では25日にも移民船が転覆し、子供6人と女性2人が死亡している。