◎ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。
ギリシャ、エーゲ海、亡命希望者たち(Getty Images)

ギリシャ・サモス島沖で不特定多数の移民を乗せた船が岩場で座礁し、子供2人を含む4人が死亡した。沿岸警備隊が28日、明らかにした。

それによると、16人が救助されたという。船に乗っていた人数は不明。

沿岸警備隊は巡視艇、ヘリ、陸上チームによる捜索活動を継続している。

サモス島沖では25日にも移民船が転覆し、子供6人と女性2人が死亡している。

ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコ西岸とアフリカ北部リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が頻繁に利用している。

その多くがトルコ沿岸からギリシャの島々へボートで横断を試みる。しかし、この海域の国境警備は強化されているため、トルコ南部または北アフリカから大型船で直接イタリアに向かう者も少なくない。

28日と25日に事故を起こした船はトルコ西岸から出港したとみられる。

首相府の報道官はSNSに声明を投稿。「多くの移民が亡くなっていることを遺憾に思う」と書き込んだ。

ギリシャ当局によると、昨年10月にガザ紛争が始まって以来、移民の渡航が急増している。

今年これまでに5万4000人以上がギリシャに不法に入国し、その大半がトルコルートを使っていた。23年通年は約4万9000人であった

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