◎首都マプトを含むいくつかの都市では暴動が起き、警察が催涙ガスやゴム弾を使用した。
2024年10月21日/モザンビーク、首都マプト、政府与党に抗議するデモ(ロイター通信)

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は25日、アフリカ南東部・モザンビークの治安部隊が大統領選の結果に抗議するデモを武力で鎮圧し、少なくとも10人の子供が死亡したと明らかにした。

先月初めに行われた大統領選は与党・モザンビーク解放戦線(FRELIMO)のシャポ(Daniel Chapo)氏が得票率70%で勝利。野党は不正があったとして抗議デモを行うよう呼びかけている。

選挙で2位となったモンドラーネ(Venancio Mondlane)氏は逮捕される恐れがあるとして、国外に逃亡した

HRWによると、結果が1ヶ月前に発表されて以来、何百人もの未成年者が治安部隊に拘束され、そのうちの何人かは国際法に違反して何日も勾留されたという。

欧州の選挙監視団は複数の不正が確認されたと報告しているが、FRELIMOはこれを否定し、選挙管理委員会も結果を認定した。

治安当局はデモの死傷者や逮捕者数を公表していない。

首都マプトを含むいくつかの都市では暴動が起き、警察が催涙ガスやゴム弾を使用した。

シャポ氏は先月24日に勝利を宣言。ニュシ(Filipe Nyusi)大統領の跡を継ぐことが決まった

FRELIMOは独立時に政権を握り、その後、モザンビーク民族抵抗運動(RENAMO)と15年にわたると血生臭い内戦を戦った。RENAMOは後に野党となり、今回の選挙にも候補を擁立した。

FRELIMOは過去にも不正選挙でしばしば非難されてきた。昨年の地方議会選後にも激しい抗議デモが起きている。

10月18日には野党幹部2人が何者かに殺害される事件が発生。野党はFRELIMOが関与していると主張し、マプトや他の都市で暴動が起きた。

シャポ氏は来年1月に就任する予定だ。

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