◎警察は逮捕した12人の身元と認否を明らかにしていない。
2024年11月21日/セルビア、北部ノビサド、駅崩落事故に抗議する市民と機動隊(AP通信)

セルビア北部ノビサドの駅天井が崩落した事故に抗議する市民が裁判所に押し寄せ、機動隊と衝突した事案について、検察は21日、12人が逮捕されたと明らかにした。

ノビサドの高等検察庁は声明で、「公務執行妨害や器物破損などの罪で12人が逮捕され、市内の拘置所に勾留されている」と述べた。

駅天井の崩落はノビサド市中心部の鉄道駅の入り口で今月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む15人が死亡、2人が重傷を負った。

警察は逮捕した12人の身元と認否を明らかにしていない。

ノビサド検察は最初の声明で「11人が逮捕された」と発表。その後、もう1人が逮捕され、警察がもう1人を追跡していると明らかにした。

地元メディアは事故後に辞任したベシッチ(Goran Vesic)前建設相も拘束されたと報じている。それによると、ベシッチ氏は自発的に出頭したという。

事故が起きた駅は1964年に建設され、近年2度改修工事が行われたものの、崩落した天井は工事に含まれていなかった。直近の工事は中国の国営企業が請け負っていた。

野党はずさんな改修計画が事故を招いたとして、ブチッチ政権に責任を取るよう求めている。駅の落成式には多くの政府高官が出席していた。

検察はこの事故を受け、徹底的な調査を約束。ベシッチ氏が責任を取って辞任したものの、今のところ刑事責任に問われた者はいない。

抗議デモを主導する野党議員たちは検察の発表に懐疑的だ。一部の議員はこの事故を組織犯罪として扱うよう求めている。

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