◎ジャグナット首相率いる与党は1議席も獲得できず、大敗した。
アフリカ西部・インド洋の島国モーリシャスの選挙管理委員会が10日に行われた議会選(一院制、定数62)の最終結果を公表し、ラムグーラム(Navinchandra Ramgoolam)元首相率いる野党連合が60議席を獲得した。
ラムグーラム氏は初代首相の息子。1995~2000年、2005~15年まで首相を務めた。
選管によると、ジャグナット(Pravind Jugnauth)首相率いる与党は1議席も獲得できず、大敗した。
ラムグーラム氏は記者団に対し、「通貨の価値をよりよく監視し、日用品に対する付加価値税を撤廃し、縁故主義、汚職、弾圧を退治することでインフレに終止符を打つ」と語った。
ジャグナット氏は敗北を認め、ラムグーラム氏に政権を引き継ぐと表明した。
モーリシャスの人口は約120万人。観光や金融を中心に高成長を実現してきたが、人口の大多数を占める低所得者層にその恩恵が行き渡っていないとして、批判が高まっていた。
ジュグナット氏は昨年、GDP成長率7.0%を達成したものの、生活費の高騰や汚職疑惑を受け、支持率が低下した。