◎レウォトビ・ラキラキ山は4日未明に噴火し、火口周辺の集落でこれまでに9人の死亡が確認された。
2024年11月5日/インドネシア東部、レウォトビ・ラキラキ山の噴火による被害受けた集落(AP通信)

インドネシア東部レウォトビ・ラキラキ山の噴火の影響を受けた集落で救助隊による捜索活動が続いている。現地メディアが5日に報じた。

レウォトビ・ラキラキ山は4日未明に噴火し、火口周辺の集落でこれまでに9人の死亡が確認された。

救助隊は灰が降り積もった複数の集落で生存者を探している。

国家災害対策庁によると、噴煙の高さは2000メートルに達し、噴石や火山灰の影響により、周辺住民約1万人が影響を受けたとみられる。

火口から3キロほどの集落に住む3児の母はAP通信の取材に対し、「4日深夜にものすごい轟音で目が覚め、外に飛び出した」と語った。

それによると、小さな噴石が屋根にバラバラと降り注ぎ、しばらくすると灰が降り始めたという。

国家災害対策庁は5日、死者数を10人から9人に訂正した。

同庁によると、63人が入院し、うち31人が重傷だという。

地元テレビ局の取材に応じた負傷者の男性は「噴石が降り注ぐ中、バイクで安全な場所まで何とか避難した」と語った。男性のヘルメットには小さな亀裂が入っていた。

当局によると、 火口から7キロの範囲で降灰が確認され、河口に近い集落や町は灰で覆いつくされたという。

当局はレウォトビ・ラキラキ山の噴火警戒レベルを4段階中の最高に引き上げ、立ち入り禁止エリアを火口から半径7キロ以内に拡大した。

被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と自治体が調査している。

地元当局によると、ローマカトリックの修道院、7つの学校、20棟近くの家屋が全焼したとみられ、2400人以上の住民が避難所や公民館に身を寄せているという。

インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国であり、多くの火山が活発に活動し、大きな地震が定期的に発生している。

今年4月には北スラウェシ州サンギヘ諸島のルアン山が噴火、噴煙の高さは2万メートル近くに達した。

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