◎ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は約4万3400人、負傷者は10万2000人を超えている。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が5日、世界の注目が米大統領選に集まる中、ライバルのガラント(Yoav Gallant)国防相を解任した。
発表から数時間後、数千人のデモ隊がテルアビブ中心部に集まり、ガラント氏の解任に抗議した。
現地メディアによると、エルサレムにあるネタニヤフ氏の自宅周辺や他の場所でも数千人が抗議集会を開いたという。
ライバルの解任はガザ紛争とレバノン侵攻が激化する中で行われた。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は約4万3400人、負傷者は10万2000人を超えている。
2つの紛争は泥沼にはまり込み、イランを巻き込む戦争に発展する恐れがある。
イスラエルは現在、イラク、シリア、イエメンでもイランの支援を受ける過激派と衝突している。
ガラント氏は4日、超正統派ユダヤ教の若者たちに数千通の徴兵通知を送ったと発表した。
イスラエルは18歳以上の男女に兵役を義務付けている。男性は最短で32カ月、女性は24カ月だ。
フルタイムで宗教を学ぶ超正統派の男性は1948年の建国から続く政策に基づき、兵役を免除されてきたが、最高裁判所は今年、政府にこの制度を廃止するよう命じていた。
専門家たちはネタニヤフ氏が米大統領選にメディアの注目が集まるこのタイミングでガラント氏の解任に踏み切ったという見方を示している。
ホワイトハウスは5日、ガラント氏の解任についてコメントを避けたが、ガラント氏を「イスラエルの防衛に関連する重要なパートナー」と呼んだ。