◎グアナフアト州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」や№2の「ハリスコ新世代」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。
メキシコ中部グアナフアト州アカンバロの警察署近くで自動車爆弾が爆発し、3人が負傷した。警察が24日、明らかにした。
それによると、現場はアカンバロの中心部にある警察署沿いの道路。近くでバスを待っていた女性とその娘を含む3人が負傷し、病院に搬送された。
アカンバロ警察の広報担当はAP通信の取材に対し、「女性と娘はスクールバスを待っていて爆発に巻き込まれた」と語った。女性は重傷、娘ともう1人の市民は軽傷とのこと。
この爆発から約30分後、隣の町でも大きな爆発が起きた。警察によると、これも自動車爆弾とみられ、巻き込まれた人はいなかったという。
警察は声明で、「自動車本体もしくはそれに仕掛けられた爆弾が爆発し、近くの建物の屋根瓦や商店、警察車両などが被害を受けた」と述べた。
グアナフアト州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」や№2の「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」、麻薬組織「湾岸カルテル」などが支配権をめぐって長年抗争を繰り広げてきた。
同州の中で最も危険な町セラヤでは今年に入ってから、少なくとも20人の警察官が殺害されている。いずれの事件も容疑者は捕まっていない。
アカンバロの爆発を目撃したという住民はAPに、「スクールバスのガラスが割れ、そのすぐ近くにいた女性と子供が倒れこむところが見えた」と語った。
警察によると、犯行声明を出した組織は確認されていない。