◎事件は同州サン・クリストバル・デ・ラス・カサス市で20日に発生。ペレス氏はバンに乗っていたところ、2人組に撃たれ死亡した。
2024年10月21日/メキシコ、南部チアパス州、殺害されたカトリック司祭の葬儀(AP通信)

メキシコ南部チアパス州で何者かに射殺されたカトリックの司祭ぺレス(Marcelo Pérez)氏を悼むミサが開かれ、数百人が参列した。現地メディアが21日に報じた。

事件は同州サン・クリストバル・デ・ラス・カサス市で20日に発生。ペレス氏はバンに乗っていたところ、2人組に撃たれ死亡した。

ペレス氏は同州出身の先住民族で、日曜礼拝を終え、教会を離れようとした直後に襲われた。警察が逃げた2人組を追っている。

ペレス氏はカトリックの司祭として20年間コミュニティに奉仕し、犯罪、暴力、土地紛争が多発するチアパス州の山岳地帯の紛争に仲介者として参加していた。

地元メディアによると、ペレス氏は数えきれないほど脅迫を受けてきたが、それでも司祭兼活動家として平和的に活動を続けていたという。

メキシコの複数の人権団体がペレス氏殺害を受け、政府を批判する声明を出した。それによると、ペレス氏は政府に保護を要請していたが、受け入れられなかったという。

シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は21日の定例会見でこの事件に言及。警察が捜査していると述べたが、ペレス氏の保護要請が受け入れられなかった理由は明らかにしなかった。

チアパス州はグアテマラと国境を接し、移民の町して知られている。

地元メディアによると、同州で活動する複数の麻薬カルテルやギャングは麻薬密売や移民の売買をめぐり、10数年前から血生臭い縄張り争いを繰り広げている。

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