◎事件はソナマルグ近郊に設置されたトンネル工事現場向けの宿泊所で20日夜に発生。少なくとも2人の武装兵が銃を乱射した。
インドの係争地カシミール地方のトンネル工事現場で働く労働者が正体不明の武装集団に襲われ、7人が死亡、数人が負傷した。地元警察が21日、明らかにした。
それによると、事件はソナマルグ近郊に設置されたトンネル工事現場向けの宿泊所で20日夜に発生。少なくとも2人の武装兵が銃を乱射したという。
警察は声明で、「カシミールの分離独立を画策するイスラム主義者の犯行である」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。
警察によると、現場で2人の死亡が確認され、少なくとも10人が病院に搬送されたという。その後、搬送された10人のうち5人が死亡した。
作業員たちは現場での仕事を終え、宿舎に戻った直後であった。
死亡した7人の身元は明らかにされていない。7人のうち5人はカシミール地方以外の出身、出稼ぎ労働者であった。
カシミール政府は21日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「この卑劣な攻撃を最も強い言葉で非難する」と書き込み、襲撃者を「卑怯者」と呼んだ。
中央政府もコメントを出し、犠牲者に哀悼の意を表した。
インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
カシミールの反政府勢力は1989年の武装蜂起以来、中央政府と戦ってきた。カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入か独立という反政府勢力の目標を支持している。
インドの人口の80~85%がヒンズー教徒であり、イスラム教徒は少数派である。