◎軍政の支配下に置かれるマリ、ブルキナファソ、ニジェールは10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。
マリ、首都バマコ、ゴイタ大佐(中央)と兵士たち(AP通信)

アフリカ西部・マリの軍事政権を率いるゴイタ(Assimi Goita)氏が16日、自らを陸軍大将に昇格させた。

地元メディアによると、同国で陸軍大将の地位を与えられたのはゴイタ氏が3人目だという。

軍政はウェブサイトに声明を投稿。内閣と憲法評議会がゴイタ氏の大将昇格を満場一致で承認したという。

また内閣はゴイタ氏の補佐官である5人の軍幹部も将官に昇格させた。

軍政の支配下に置かれるマリ、ブルキナファソ、ニジェールは10年以上にわたってサヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系組織と戦ってきた。

この3カ国は旧宗主国フランスや米国との関係を断ち、ロシアに接近。マリはロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、民間人を巻き込みながら過激派を掃討している。

しかし、3カ国の治安は改善するどころか悪化していると指摘する専門家もいる。

モロッコに拠点を置く新南方政策センター(Policy Center for the New South)はゴイタ氏の大将昇格について、「指導部は自分たちを唯一の支配者として位置づけ、民政移管を行うつもりはないと国際社会に示しているようだ」と指摘した。

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