◎王室はサウジ国家を揶揄したり、馬鹿にするような発言に敏感に反応する。
サウジアラビアの国旗(Getty Images)

カタールの新聞社で働いていたサウジアラビアの漫画家がイスラム教を冒とくしたとして、禁固23年の実刑判決を言い渡された。現地メディアが15日に報じた。

それによると、判決を受けたのはサウジ出身のモハメド・アル・ガムディ(Mohammed al-Ghamdi)さん。イスラム教の断食月ラマダンの課題を揶揄する漫画や、中東情勢に触れる漫画を描いていたという。

サウジ国内でイスラム教、預言者ムハンマド、聖典コーランなどを冒とくすると、冒とく罪に問われる。

王室はサウジ国家を揶揄したり、馬鹿にするような発言にも敏感に反応する。

ガムディさんはサウジ、アラブ首長国連邦、エジプト、バーレーンによるカタールへの数年にわたる外交ボイコットが2017年に始まった時、カタールの新聞社で働いていた。ラマダンを揶揄したり、中東情勢を面白おかしく表現した漫画はその時描いたという。

サウジの裁判所は以前、イスラム教を冒とくしたとして、ガムディさんに禁固6年を言い渡していた。

しかし、サウジの裁判を追跡しているイギリスの人権団体SANADによると、検察はガムディさんを別の容疑で追起訴したとみられる。そして最近、23年の実刑判決を受けたという。

サウジは裁判の記録を一切公表しておらず、ガムディさんの裁判に関するメディアの質問を無視している。

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