◎レソト、マラウイ、ナミビア、ザンビア、ジンバブエの5カ国が干ばつとそれに伴う飢餓に対して国家災害を宣言している。
国連の世界食糧計画(WFP)は15日、アフリカ南部がエルニーニョ現象による記録的な干ばつに見舞われ、2700万人以上が過去数十年で最悪の飢饉に見舞われている警告した。
WFPの報道官は記者会見で、「アフリカ南部で進行中の飢饉は人類の大惨事に発展しかねない」と語った。
レソト、マラウイ、ナミビア、ザンビア、ジンバブエの5カ国が干ばつとそれに伴う飢餓に対して国家災害を宣言している。
WFPの推計によると、アフリカ南部では作物が育たず、約2100万人の子供が栄養失調に陥っている。
同地域で生活する数千万人は食料とそれを購入するための資金を小規模農業で得ている。
WFPは昨年末、エルニーニョの影響で地域全体の降水量が平均を下回り、気候変動に関連する気温の上昇によってその影響が悪化していることから、大災害に発展する可能性があると警告していた。
WFP報道官は「これは過去数十年で最悪の食料危機だ」と述べた。「アフリカ南部では10月が飢饉の始まりで、来年の3月と4月の収穫まで、各月が前月よりも悪化すると予想されています。作物は育たず、家畜は死に絶え、子供たちは1日1食で生活せざるを得ない状況なのです...」
干ばつによる災害を宣言した5カ国は国際的な援助を求めている。WFPは「アフリカ西海岸のアンゴラと東海岸のモザンビークも深刻な被害を受けている」とした。