◎タマウリパス州はメキシコで最も危険な地域のひとつであり、麻薬組織「湾岸カルテル」から派生した複数のギャング、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」、その他カルテルが血生臭い縄張り争いを繰り広げている。
メキシコ北東部タマウリパス州のヌエボラレドで週末に発生した銃撃戦で8歳の少女を含む複数の市民が死亡した。地元の人権団体は14日、明らかにした。
それによると、戦闘は市中心部の通りで11日と12日に発生。女性とその娘である8歳の少女を含む少なくとも3人が銃撃戦に巻き込まれて死亡したとされる。
タマウリパス州はメキシコで最も危険な地域のひとつであり、麻薬組織「湾岸カルテル」から派生した複数のギャング、世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル」、その他カルテルが血生臭い縄張り争いを繰り広げている。
人権団体によると、女性たちは陸軍のパトロール隊とカルテル戦闘員による銃撃戦に巻き込まれたとみられる。ヌエボラレドは長い間、悪名高い麻薬カルテル「ロス・セタス(Los Zetas)」の支配下に置かれ、現在はその分派であるギャングや別のカルテルが縄張り争いを続けている。
ヌエボラレド人権委員会は声明で、「市内で軍とカルテルのカーチェイス中に別の市民が殺された」と述べた。
11日と12日に少なくとも3件の銃撃戦が発生したとみられる。このうちの1件で女性と少女が死亡したようだ。
この地域には国防省が監督する部隊が派遣されている。
タマウリパス州の警察と検察当局はこの事件に関するコメントを出していない。陸軍の報道官は地元テレビ局の取材に対し、「現時点で話せることはない」と述べた。
これが事実であれば、軍が民間人を銃撃戦に巻き込んだのはこの2週間で2度目となる。10月1日、南部チアパス州のグアテマラ国境近くで2人の陸軍兵士が移民6人を射殺、うち2人は11歳の少女と17歳の少年であった。