◎バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いている。
2024年10月11日/パキスタン、南西部バルチスタン州クエッタの病院(AP通信)

パキスタン南西部バルチスタン州の宿泊施設で21人の炭鉱労働者が殺害された事件について、同州に拠点を置く反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が12日、犯行声明を出した。

この事件は同州クエッタ近郊の地区で10日遅くに発生。鉱夫が宿泊する施設に武装集団が押し入り、銃を乱射、ロケット弾を発射し、手りゅう弾を投げ込んで逃走した。

この襲撃により21人が死亡、6人が負傷。陸軍と警察が武装集団を追跡している。

BLAはウェブサイトに犯行声明を掲載。「州の資源を強奪している犯罪組織を攻撃し、30人を殺害した」と主張した。

またBLAは「治安部隊が作業員に変装して炭鉱に入り、鉱物資源を奪うだけでなく、用済みになった炭鉱を破壊している」と述べた。

さらに、陸軍がバロチスタン州から撤退しない限り、このような攻撃は続くと強調した。

バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いており、BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に要求。その後、独立を求めて反乱を起こした。

これらの反乱軍は政府が石油や鉱物資源などを外国企業に搾取させ、地元住民を犠牲にして利益を上げていると非難している。

同州では8月25~26日にかけて少なくとも3つのテロ攻撃が発生し、38人が死亡。陸軍はこのテロに関与したとして、21人の反政府勢力を殺害したと報告している

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