◎サンパウロ市長選の注目度は飛びぬけている。
ブラジルで7日、統一地方選の第1回投票が始まった。有権者は5569の市町村で市長、副市長、議員を選ぶ。
最も注目を集めているのは最大都市サンパウロの市長選だ。SNSインフルエンサーから右翼政治家に転向したマルサウ(Pablo Marçal)候補と元テレビ司会者のダテナ(Luiz Datena)候補が激しく争っている。
過半数を獲得する候補が出なかった場合、上位2人が10月27日の決選投票に進む。
サンパウロ市長選の注目度は飛びぬけている。
マルサウ氏は先月15日のテレビ討論会でダテナ氏の疑惑について言及。それから数分後、ダテナ氏は椅子を掲げてマルサル氏に突進、殴打した。
疑惑を否定しているダテナ氏はマルサル氏が腕を上げて防御姿勢をとると、脇腹に椅子を叩きこんだ。その直後にコマーシャルが始まり、タイトルマッチは打ち切られた。
その後、マルサル氏の側近がダテナ氏に飛びかかった。
マルサル氏は4日、ダテナ氏のコカイン疑惑の証拠とされる診断書をSNSで公開、さらなる論争を巻き起こした。
ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の支持を受けるダテナ氏はこの疑惑および診断書を否定。「診断書は偽造されたものだ」と主張している。
サンパウロの裁判所は5日、マルサル氏のインスタアカウントを48時間停止するよう命じ、「選挙法に違反している兆候がみられる」と裁定した。