◎土砂崩れは西スマトラ州郊外の金鉱山近くで26日に発生。土砂が鉱山に流れ込んだという。
2024年8月25日/インドネシア、北マルク州郊外、土砂崩れが発生した集落(AP通信)

インドネシア・スマトラ島で豪雨による土砂崩れが発生し、少なくとも15人が死亡、数十人が行方不明になっている。地元当局が27日、明らかにした。

それによると、土砂崩れは西スマトラ州郊外の金鉱山近くで26日に発生。土砂が鉱山に流れ込んだという。

AP通信は自治体関係者の話しとして、「これまでに3人が救助され、少なくとも25人が生き埋めになったとういう情報がある」と伝えている。

土砂は鉱山だけでなく、近くの集落にも流れ込んだと報告されている。被害の全容は明らかになっていない。

この金鉱山に到達するためには車で乗り入れできる集落から4時間ほど歩く必要がある。

地元テレビ局の取材に応じた州政府の担当官は「これまでに18人の死亡が確認され、現地に大型重機を運び込めないか検討している」と語った。

それによると、この金鉱山は当局の許可を得ずに操業していたという。

インドネシアでは非正規の採掘が一般的であり、何万人もの労働者が命がけで生計を立てている。

土砂崩れ、洪水、トンネルの崩壊は労働者が直面する危険のほんの一部にすぎない。金鉱石の加工には毒性の高い水銀やシアン化物が使用される。労働者はほとんど、あるいはまったく保護具を着用せず、加工作業を行う。

北部スラウェシ島・ゴロンタロ州では昨年、金鉱山が崩壊し、少なくとも23人が死亡した。

22年4月には北スマトラ州の金鉱山で地滑りが発生、12人の女性が死亡。19年2月には北スラウェシ州の無許可金鉱で木造の建屋が土砂崩れで全壊、40人以上が死亡した。

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