◎インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
インド、ジャンムー・カシミール州郊外、陸軍の兵士(ロイター通信)

インドのモディ(Narendra Modi)首相が14日、係争地カシミール地方で選挙集会を開き、テロリストとの戦いに勝利すると誓った。

ジャンムー・カシミール州では前日、反政府勢力との銃撃戦で陸軍兵士2人が死亡している。

インド統治下のカシミールでは10年ぶりとなる地方議会選挙が来週から始まる。これに先立ち、同地域では反政府勢力と治安部隊による戦闘が激化している。

モディ氏はヒンズー教徒が多数派を占めるジャンムー・カシミール州南部の地区で演説。数千人の支持者に対し、「過去10年間、この地域の変化は夢物語だった」と語った。

インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。

インド政府はパキスタンがカシミールの分離独立を目指す反政府勢力を支援していると非難。パキスタンはこれを否定している。

カシミールの反政府勢力は1989年の武装蜂起以来、中央政府と戦ってきた。カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入か独立するという反政府勢力の目標を支持している。

過去2年間、この地域では50人以上のインド軍兵士が反乱軍との戦闘で死亡。そのほとんどがジャンムー・カシミール州で報告されている。

軍当局によると、13日の銃撃戦で兵士2人が死亡。反乱軍を追跡しているという。

この地域には約50万人の軍兵士が配備されている。1989年の武装蜂起とそれ以降の戦闘やテロの犠牲者は数万人と推定されている。

両国は1947年の独立時、65年、71年の計3回、この境界線を巡って衝突(印パ戦争)している。

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