◎10日から始まったストには同空港の職員数百人が参加していた。
ケニア・ナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港の労働組合が11日、同空港における増設工事とその後の運営に抗議するストライキを中断すると発表した。
労組幹部と政府は前日から10数時間にわたって協議し、問題を精査することで一致した。
組合員たちは政府とインド資本のアダニ・グループが結んだ同空港を近代化し、滑走路とターミナルを増設する代わりに、同グループが30年間同空港を運営するという建設・運営契約に抗議していた。
労組の書記長はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「アダニ・グループによる空港運営に反対するという労組の方針に変更はない」と強調したうえで、政府と職場復帰協定を結び、今後、この問題に関するあらゆる協議に参加することが決まったと明らかにした。
また書記長は「我々はアダニを受け入れていない」と言明した。
首相の報道官は11日、記者団に対し、「政府はジョモ・ケニヤッタ国際空港の近代化はもちろん、国民の利益も守る」と述べた。
アダニ・グループは声明を出していない。
10日から始まったストには同空港の職員数百人が参加していた。
労組はこの契約が雇用の喪失と、職場に残った労働者の劣悪な勤務条件につながると主張している。
国営ケニア航空は11日、ストの影響は続いており、フライトの遅延や欠航が予想されると声明を出した。同社は利用客に対し、ホームページなどで最新の運航状況を確認するよう呼びかけている。
ストは港湾都市モンバサなどのローカル便にも影響を与え、複数の路線で遅延が報告されている。