◎インドとパキスタンの雨季は9月末頃まで続く。
インドとパキスタンでモンスーンの大雨による洪水や土砂崩れが発生し、インド南部で少なくとも33人、パキスタンで5人の死亡が確認された。
インド南部テランガナ州政府は3日、豪雨により複数の家屋が全壊・流出し、道路や鉄道が寸断されていると明らかにした。
インドの気象台は11の地域に大雨警報を出している。
テランガナ州議会によると、2日から4000人以上の市民が自治体の避難所に身を寄せているという。
インド南部アンドラプラデシュ州では州都の中心部を流れる河川が氾濫、市内の40%が冠水し、12以上の住宅地で27万5000人近くが影響を受けた。
アンドラプラデシュ州政府は声明で、「過去20年で最悪の洪水に見舞われており、命を守る行動をとってほしい」と呼びかけた。
テランガナ州とアンドラプラデシュ州ではこの2日間で33人の死亡が確認され、数人が行方不明になっている。中央政府によると、6月以来、同国の6州で洪水や土砂崩れにより少なくとも170人が死亡している。
隣国パキスタンでも豪雨による鉄砲水で発生。南西部バルチスタン州で5人の子供が死亡した。
国家防災管理局(NDMA)によると、この5人は州都クエッタ近郊の2つの地区で洪水に巻き込まれたという。
バルチスタン州では過去2ヶ月間で18人の子供を含む32人が洪水により死亡している。
NDMAによると、その他の州でも冠水被害が確認され、2万棟近い家屋が被害を受けたという。被害の全容は明らかになっておらず、軍・警察・消防が調査している。