◎ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は19日目に突入。数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられる。
ウクライナとロシアが24日、捕虜交換を実施し、それぞれ115人の戦争捕虜を解放したと明らかにした。
ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は19日目に突入。数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられる。
双方はクルスク州への越境攻撃が始まって以来、初めて捕虜を交換した。
ロシア国営メディアはクルスク州で捕虜になった115人が解放されたと報じている。
タス通信は国防省当局者の話しとして、「115人の兵士が帰還した」と報じた。
ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は24日、首都キーウで33回目の独立記念日を祝い、「ウクライナの主権と独立を守る」と誓った。
またゼレンスキー氏は国産のドローンを24日の戦闘で初めて使用したと明らかにした。
ウクライナ軍のシルスキー(Oleksandr Syrsky)総司令官はテレグラムに声明と写真を投稿。クルスク州への越境攻撃に参加した兵士たちに勲章を授与した。
ウクライナ軍はこれまでにクルスク州の93の町や集落を制圧し、1263平方キロメートルを占領したと主張している。
ウクライナ軍は24日、ロシア南西部ボロネジ州にあるロシア軍の弾薬庫を攻撃したと発表した。
ロシア軍によるウクライナ東部と南部への攻撃も続いている。
東部ドネツク州のウクライナ当局は24日、ロシア軍の砲撃で民間人5人が死亡、5人が負傷したと報告。南部へルソン州でも民間人2人が死亡、赤ちゃんを含む4人が負傷している。
クルスク州政府は同日、防空部隊がウクライナ軍のミサイル7発を撃墜したと発表。ロシア国防省は領内に飛来したウ軍のドローン7機を撃墜したとしている。これがウクライナの国産ドローンかどうかは明らかになっていない。
ゼレンスキー氏は演説で、「今回帰還したのは国家警備隊、陸軍、海軍、国境警備隊のメンバーである」と語った。
またゼレンスキー氏は仲介に当たったUAE(アラブ首長国連邦)に謝意を表明した。
ゼレンスキー氏はクルスク州への越境攻撃により、「北東部の街スミに対するロシア軍の攻撃を抑制することができた」と強調した。
さらに、「ロシア大統領府との外交を通じて、この戦争を終結させるために、あらゆる手段を講じる用意がある」と表明した。
ウクライナ戦争はこの日、開戦から2年半を迎えた。