◎シェインバウム氏は10月1日に就任する。任期は2030年までの6年間。
メキシコシティの国会で15日、今年6月の大統領選の勝者を認定する式典が開かれ、与党・国家再生運動(MORENA)のシェインバウム(Claudia Sheinbaum)氏に当選証書が手渡された。
この式典は野党の異議申し立てにより遅れていた。
シェインバウム氏は10月1日に就任する。任期は2030年までの6年間。
シェインバウム氏は演説で、オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領の政策をすべて踏襲すると約束した。
またシェインバウム氏はオブラドール政権の「ハグ政策」が麻薬カルテルとの戦いに違いをもたらしたと主張。「カルテル入りを目指す若者への支援や保護を強化することで、暴力の波を食い止めることができる」と明言した。
さらに、「麻薬との戦いにはもう戻らない」と主張した。
メキシコはシリアやアフガンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつであり、麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人、それに巻き込まれて行方不明になった人は10万人以上と推定されている。
カルテルやギャングによる暴力は各地で続いており、6月の総選挙期間中には候補者数十人が殺害される異常事態となった。
シェインバウム氏は60%近くの得票率で野党候補を圧倒。野党・国民行動党(PAN)のガルベス(Xóchitl Gálvez)上院議員はシェインバウム氏がオブラドール政権の人気を利用して選挙戦をゆがめたと主張していた。