◎アフガンは少女の中等・高等教育を禁じている世界で唯一の国である。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は15日、アフガニスタンを統治するタリバン暫定政権が140万人の少女たちから学校教育を奪っていると非難した。
アフガンは少女の中等・高等教育を禁じている世界で唯一の国である。
3年前に政権を握ったタリバンはシャリア(イスラム法)の解釈に基づき、小学6年生以上の女子の教育を禁止した。
ユネスコによると、政権奪取以来、少なくとも140万人の女子が中等教育へのアクセスを妨げられ、その数は23年4月の集計から30万人増加したという。
禁止令が出される前にすでに学校に通っていなかった女子を加えると、教育を受ける権利を奪われた女子は250万人近くにのぼる。
タリバンはユネスコの発表に関するコメントを出していない。
ユネスコのデータによると、政権奪取以来、初等教育へのアクセスも低下し、学校に通う女子と男子の数は110万人に減少したという。
ユネスコはタリバンがアフガンの教育における20年にわたる着実な進歩を一掃したと非難。「全世代の未来が今、危機に瀕している」と警告した。
タリバンの戒律は国際的な反発を招いている。しかし、最高指導者アクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師を含む強硬派は西側諸国の非難を内政干渉と呼び、「イスラムの教えに逆らうことはできない」と主張している。