◎南ヨーロッパやバルカン半島ではアフリカ北部から流れ込んだ暖気の影響で高温と乾燥が続き、山火事が発生しやすくなっている。
ギリシャ北部の消防隊が隣国北マケドニアから燃え広がった山火事を鎮圧した。当局が30日、明らかにした。
それによると、消防飛行機2機と消防ヘリ1機が国境付近で消火活動に当たる消防士たちをバックアップし、国境沿いの湖周辺に燃え広がった山火事を抑え込んだという。
北マケドニアでは29日、一部地域で大規模な山火事が発生。住宅地も被害を受け、複数の家屋が全焼し、多くの住民が避難を余儀なくされた。
当局によると、首都スコピエの東方約60キロに位置する集落で高齢の男性が煙を吸い込み、その後亡くなったという。
南ヨーロッパやバルカン半島ではアフリカ北部から流れ込んだ暖気の影響で高温と乾燥が続き、山火事が発生しやすくなっている。
ギリシャのメディアによると、首都アテネ近郊のエビア島で発生した山火事は30日早朝に概ね鎮火したという。消防は13機の消防飛行機と6機のヘリで消火に当たった。
報道によると、この山火事で消防士1人が火傷を負い、病院に搬送されたという。
ギリシャの山火事シーズンは9月末頃まで続く。出火原因は落雷、たき火、キャンプファイヤー、花火、下草やゴミの焼却処理など。極度の高温と乾燥で自然発火することもある。
中央政府は今月初め、全国で高温と乾燥が続き、山火事のリスクが高まっていると警告していた。
南部ペロポネソス半島東岸に位置するイドラ島で先月発生した山火事では放火の疑いで10数人が逮捕されている。