◎テイト脱税裁判は9日、イングランドで始まった。
米英二重国籍の著名なSNSインフルエンサーである問題児のアンドリュー・テイト(Andrew Tate)被告が数百万ポンドを脱税した容疑で告発され、困難に直面している。
テイト脱税裁判は9日、イングランドで始まった。
検察はテイト被告がイギリスで生活していた時に「税金を払ったことがない」と自慢するオンライン動画を証拠に採用した。
約1000万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は2022年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕。昨年6月に強姦、人身売買、犯罪組織を結成した罪で起訴された。
テイト被告は容疑を丸ごと否認し、ルーマニア地検を「政府の命を受けた暗殺集団」と呼んだ。
イングランドの検察当局はテイト被告が数百万ポンドを脱税したと告発。280万ポンド(約5億7800万円)を収め、罪を償うよう求めている。
検察の証人として出廷した地元警察の署長はテイト兄弟を「連続脱税魔」「猟奇的な脱税者」と呼び、恥知らずと批判した。
また署長は「アンドリュー・テイトが主犯であり、図々しく脱税し、それを公の場で自慢している」と断じた。
元プロ・キックボクサーのテイト氏は出廷できなかった。イングランドはEU域外である。
複数の訴訟を抱えるテイト被告はこの裁判に関するコメントを出していない。
ルーマニアにおけるテイト被告の主要裁判(強姦案件)の公判日は決まっていない。
一方、イングランドの署長はテイト兄弟が2014~22年の間に得た2100万ポンド(約43億円)の収入に対し、1ポンドも納税しなかったと証言した。
テイト被告は検察が公開したオンライン自慢動画の中でこう発言している。「イングランドに住んでいたとき、私は納税を拒否していました。無視、無視、無視です...」
検察はテイト兄弟がポルノ作品を含むオンラインビジネスで利益を上げ、それを「迷路のような複数の銀行口座に分け、資金洗浄(マネーロンダリング)していた」と非難した。
テイト被告の弁護団は容疑を丸ごと否認している。