◎野党・労働党は410議席を獲得する見通し。与党・保守党は131議席にとどまり、改選前の3分の1まで議席を減らすことになりそうだ。
2024年7月4日/イギリス、ロンドン、労働党のスターマー党首(中央)(AP通信)

イギリスで4日、下院(定数650)選挙が行われ、大方の予想通り、野党・労働党が14年ぶりの政権交代を実現する運びとなった。

ブレグジット、パンデミック不況、インフレ、多くの不祥事にウンザリした有権者は変化を望み、「堅物」「退屈」「カリスマ性がない」と言われてきた労働党のスターマー(Keir Starmer)党首に賭けた。

AP通信の出口調査によると、労働党は410議席を獲得する見通し。与党・保守党は131議席にとどまり、改選前の3分の1まで議席を減らすことになりそうだ。

自由民主党は61議席。右派の改革UKは13議席を獲得すると予想されている。

スコットランド国民党は10議席。緑の党は2議席を獲得する見通し。

現地時間午前7時に全土で投票が始まり、多くの有権者がスナク(Rishi Sunak)首相に別れを告げた。

労働党は過半数を大きく上回ると予想されているが、ブレア政権が2001年の選挙で獲得した413議席は下回る見通しだ。

BBCは専門家の話しとして、「これは2年以上前の世論調査から予想されていたものであり、保守党は有権者の期待通り、惨敗した」と伝えている。

また専門家は「それにもかかわらず、スナクはいつものようにメディアが保守党を批判していると主張し、自分たちは有利に立っていると選挙戦で宣伝し、状態を悪化させた」と皮肉った。

スターマー氏は4日、投票所で記者団の取材に応じ、「保守党の混乱に終止符を打ちたい」と語った。

労働党は▽公立病院における待ち時間の短縮▽より環境にやさしい経済政策の導入▽イギリスとEUのブレグジット後の貿易協定の改善など、保守党の政策の一部を見直すと公言している。

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