◎ケニア警察は国連PKOを率いるため、先週ポルトープランス入りした。
2024年7月3日/ハイチ、首都ポルトープランス、ケニア国家警察の隊員(AP通信)

ケニア国家警察の隊員が3日、ギャングの支配下に置かれる中米ハイチの首都ポルトープランスの中心部をパトロールした。

ケニア警察は国連PKOを率いるため、先週ポルトープランス入りした。

機動隊は国際空港近くに配備され、地元住民が注目する中、ギャングの攻撃に備えた。現地メディアによると、ギャングは現れなかったという。

コニーユ(Garry Conille)首相は3日、ケニアと国連に謝意を表明。ギャングによる暴力に早急に対応する必要があると述べた。

またコニーユ氏は「ギャングの戦闘員約1万2000人が全国民を人質に取っている」と強調した。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ケニア警察は先月25日にポルトープランス入り。バハマ、バングラデシュ、バルバドス、ベナン、チャド、ジャマイカの警察・陸軍と連携して、ハイチ国家警察を支援する。部隊の規模は2500人程度になる予定だ。

国連ハイチ事務所の報道官は3日、「このPKOがハイチ国民の希望の光になる」と強調した。

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